伊岡瞬の『白い闇の獣』!
小6の少女、朋美が誘拐され殺された…
捕まったのは3人の少年だが、少年法に守られる…
4年後、犯人のうち2人が立て続けに転落死する…
朋美の両親や親族が疑われるが、両親は離婚していて父親の俊彦は失踪中…
俊彦が復讐に動いたのか?
朋美の担任だった香織は、ある秘密を抱えながらフリーライターの秋山と俊彦の行方を追うが…
主犯格の少年の行方も分からないまま、事件の真相に辿り着いた香織は…
…
400ページを超えるまずまずの長編だったにもかかわらず、ページをめぐる手が止まらないくらい、一気読みしてしまいました!
赤ちゃんの取り違え、少年法などなど、重く難しいテーマでしたが、それがメインではない…というか、とても重い重い心の話…
…とは言っても、やはり今の少年法にはまだまだ改善すべきところが沢山あるような気がします!
凶悪犯罪を犯した少年少女の再犯率を考えれば、そして、被害者側の気持ちを考えれば、今のままで良いわけが無い!!!
そして…
ほとんど重きを置いていなかったけど、朋美ちゃんが事件に巻き込まれたまさにその時間、不審な車を目撃し、朋美ちゃんを探す声を聞きながらも、朋美ちゃんの父親にゴミの出し方を注意されたことへの小さな抵抗なのか?無視して自分の食事を優先させた、同じ団地内の女性に、もう少し良心があれば…
とにかく、流石、伊岡瞬!!!と感じる1冊でした!