丸山正樹の『龍の耳を君に』!
先日読んだ『デフ・ヴォイス』の続編です!!
元警察事務職員で現在は手話通訳士をやっているコーダ(両親ともにろう者である聴こえる子)の荒井尚人は、同棲中の女性の娘の同級生でストレスなどの要因で話す事が出来なくなった英知(発達障害と場面緘黙症)に手話を教えることに…
その英知が、突然、英知の家から目と鼻の先の建物での殺人事件を目撃した…と手話で話し出す…
その後、英知の母親が重要参考人として取り調べを受け、逮捕までされてしまうが…
男の人が被害者の首を絞めていた…と言う英知…
果たして、障害のある少年の証言は有効なのか?
…
この本の中で出てくる「正育学」の考え方、「発達障害は親の愛情不足が原因」「発達障害は乳幼児期の愛着形成の不足が要因で、昔ながらの子育てによって予防できる」…のくだり…
今でもそう間違えて認識している人が少なからずいるので、とても辛い。。。
もっともっと、障害のことを色々な人に知ってもらいたい!!!
そして、慰めとか口だけではなく、本当に「障害」としてではなく、「個性」として受け入れてもらいたい!!!
…という私も、発達障害や自閉症に関しては身をもって体験?しているのである程度は分かっているつもりですが、前作、今作でろう者や手話や場面緘黙症などについて少し知る事が出来て良かったです!
こういう本をきっかけにして、もっと色々な人間がいる!ってことに理解のある世の中になって欲しいと思います。。。
なので、この本もみんなに読んでもらいたい一冊!
肝心の事件の結末は…
ちょっと切なくて悲しくて、でも明るい未来も見えてきて、英知くんとお母さんには幸せになって貰いたいなぁ、、、