今村夏子の『こちらあみ子』!
『星の子』に続く2冊目の今村夏子作品ですが、この作品も掴みどころのない、なんか心がモヤッとする内容…
ちょっと風変わり…と言われている「あみ子」はきっと発達障害のある子で、人の心が読めなかったり周りの状況がうまく把握出来なかったりして、周りの人達を振り回してしまいますが、「あみ子」の周りの人達は現実の世の中より優しく描かれているような…
発達障害の子を持つ私としては「あみ子」がとても可愛くて愛おしく感じる箇所がたくさんありましたが、実際はこんな生やさしい世の中ではない…
とは言っても、結局「あみ子」は父親にも捨てられてしまいますが、そこのところを理解していない「あみ子」が不憫で…
ただ、「あみ子」が中学生の時に隣の席になった男の子が、毒舌ではあるものの、実は心の優しい子で、世の中、こんな人間ばかりだったら障害を持つ人達にとって生きやすい世界になるのにな〜…と、この物語の中で唯一救われるところでした。。。