これからはゆっくり。。。

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『欺瞞の殺意』

深木章子の『欺瞞の殺意』!

地方の資産家である楡家の当主、伊一郎の法要の場で、伊一郎の長女と孫がヒ素中毒で死亡する…

長女は飲んだコーヒーから、孫は食べたチョコレートからヒ素が検出される!

その長女の婿養子の治重の上着ポケットから、ヒ素の付いたチョコレートの銀紙が発見され、治重は犯行を自白!

裁判で無期懲役となり、42年後に仮出所が認められて出所し、楡家で唯一生存している伊一郎の二女、橙子と往復書簡を交わすようになる…

「僕は犯人ではありません」…と…

書簡の中で繰り広げられる真犯人をめぐる推理合戦の果てに治重と橙子は…

サスペンスの王道のようではあるけど、往復書簡で推理していく方法は目新しい…というか、昭和的と言うか…

ま〜、治重も橙子もそういう世代だから分からないでもないけど、こんな年配の2人が、長い長い文章を書き連ねていくのって、体力的にどうかな???と…

電話や直接の会って話す方が断然楽なのに…と思ったけど、この、文章を残す事こそが重要だったって事で…

前半は、楡家の人達の関係性を把握するのが大変だったけど、書簡の部分になってからは結構スラスラ読めたので、ちょっと回りくどかったりする部分はあったけど、面白い話でした!