染井為人の『滅茶苦茶』!
仕事は順調で、都内でシングルライフを謳歌する30代の美世子がロマンス詐欺の被害に遭い、最終的には犯人グループに拉致され、山に埋められそうになる…
優秀な高校に通いながらもその中では友達に見下されていた礼央は、不良に落ちた元級友と再会したのをきっかけに、犯罪に手を染めていき、元級友達が殺した男を山に捨てに行く…
老築化したラブホテルを経営している中年男の茂一は、コロナ禍で経営不振でも給付金の対象になれず、自分のラブホテルを使っての売春犯罪の片棒を担いでしまい、警察に捕まり、家族にも見放され、死に場所を求めて山へ向かう…
最後にこの3人が絡み合い、滅茶苦茶な展開に…
…
いや〜、最後の滅茶苦茶さがなんとも痛快!!!
美世子は正真正銘の被害者だけど、礼央も茂一も実際、やってはいけないことをやってしまい、被害者もいて、礼央に至っては死人まで出ているのに、どこか憎めない!
最終的に何人が命を落としたのか?、美世子以外、どんな罰を受けたのかは分からないままでしたが、全く見ず知らずだった3人が、約束通りに最後に鍋を囲む事が出来たようで、滅茶苦茶なりにハッピーエンド?で面白かったです!