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『怒り』上下

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吉田修一の『怒り』上下!

目の前にいる人間を信じることが出来るのか?

信じるだけの強さが自分にはあるのか?

人間の心の弱いところを見事に突いてくるような作品で、切なかったりもどかしかったりやり切れなかったり…

それでもほとんどの登場人物はとても人間味があり、だからこそ後半は読んでいて辛かった。。。

「怒り」は、元となった八王子の夫婦殺害事件の犯人のなんとも言えない心の闇でもあり、登場人物達の相手を信じ切れなかった自分への「怒り」だったり…なのかな?

八王子の夫婦殺害事件の犯人の逃亡方法(逃亡中に整形手術で顔を変えたり、ホクロを取ったり、無人島に潜伏してたり…)が実際に起こった「リンゼンさん殺害事件」の犯人の逃亡方法と被るところが多かったのは、筆者が意識してる???

とにかく先が凄く気になって、一気読みの、多分、私の中でいつまでも心に残る作品でした、、、