貫井徳郎の『灰色の虹』!
《 冤罪によって犯人とされてしまった江木、その家族、婚約者までもが人生を狂わされ、江木は出所後、取り調べの刑事や裁判に関わった弁護士、検事、裁判官などに復讐をしていく・・・ 》
・・・というあらすじは知っていたので、生きていくことに不器用な江木に彼女が出来、幸せの階段を上っていく描写でも、これから訪れる不幸を考えるとドキドキが止まらなくて、どんどん読み進めていける作品でした!
でも、私だったら“この人が1番許せない!”って思う、いい加減な目撃情報を法廷で証言した雨宮が狙われ始めた場面で、もうページ数が残り少なくなっていたので、“きっと雨宮が襲われる時に江木は捕まってしまうんだな~・・・” “雨宮は命が助かるのか~・・・”と少し残念に思いながら読んでいる自分に、何とも言えない黒い部分を見てしまった感じ。。。
私の予想は当たってしまいましたが、まさか・・・まさか・・・まさか・・・
・・・と、最後まで気が抜けない作品でした!
ラストのプロポーズの部分は、もう切なくて悲しくて、こんな不条理な事が実際に起きない事を願うばかりです。。。