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『悪の芽』

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貫井徳郎の『悪の芽』!

就職氷河期でも良い学校を出て一流の会社に就職し、そこでも出世コースに乗り、家庭も順風満帆な安達。。。

しかし、小学生時代に自分がイジメのキッカケを作ってしまった同級生の斉木が、アニコン(アニメコンベンション)に集まった人達相手に無差別殺害事件を起こし自殺した事を知り、その責任が自分にあるのではないか?…とパニック障害になりながらも真相を突きとめようとし…

かなり後半までは、流石、貫井徳郎ワールド!!!って感心してしまうくらい物語に引き込まれていきましたが、最後は尻つぼみ???

イジメを実行していた真壁や、事件現場にいてスマホで一部始終を録画し、YouTubeに UPした亀谷はどうした???

被害者の会は結局、自殺した斉木の親を相手取って裁判を起こしたのか???

なぜアニコンを狙ったのか?も、もう少し納得するような動機があるのかと思ったら、やはり無差別的で、モヤモヤのまま読了。。。

ただ、真の悪人がいなかったのは良かったです!

被害者の母親もギリギリのところで復讐を踏みとどまったし…

今は指先ひとつで(ネットで)1人の人生をどん底に突き落とせる恐ろしい世の中ですが、誰もが想像力を働かせて行動していき、悪の芽ではなく、善の芽が育つ未来がきますように。。。