奥野修司の『心にナイフをしのばせて』!
ノンフィクション作品が続きます!!
今からおよそ50年も前の事件、、、
14歳の少年が同級生を滅多刺しし、首までも切り落とす…
加害者の少年は自分自身にも傷をつけ、偽装工作をするが、目撃者がいたためにすぐに逮捕される!
しかし少年犯罪ということで詳細は明らかにならず、ほんの数年で社会に出てきて名前を変え、大学も卒業し、なんと弁護士になっていた…
加害者が当時少年という事で、加害者側からの取材がほぼなく、この本は被害者家族の事件後の様子が中心に描かれていますが、本当に日本の法律は加害者側に甘く、被害者、被害者家族がおいてきぼりなんだな〜、、、と改めて感じました!
事件後、精神を病んでしまった被害者の母親、兄の代わりに自分が死んだら良かったのに…とリストカットを繰り返す妹、その2人を全力で守ろうと必死に全てを受け止め、でも1人でひっそり涙を流す父親…
とても苦しんだ被害者家族がいる一方で、加害者は社会的に高い地位につき、ようやく所在が分かり連絡が取れると開口一番、被害者の母親に「お金が必要なんですか?少しくらいは貸すよ、印鑑証明と実印を用意してくれ」…と、どの口が言えるんだろう???
その後、謝罪の意思を示すも、弁護士を辞め、再び連絡が取れなくなる、、、
どこまで被害者家族を侮辱するのかっ!!!
悲しみ、怒り、やるせなさがいっぱいの後味の悪い事件でした。。。